別れるつもりがないのに別れようと言ってしまう心理

こんにちは!
札幌の心理セラピスト大咲けいこです。

最近本当に暖かいですね。
このまま雪が溶けて春になればいいのに~と思いますが、
それはないのが北国の宿命…

過去には4月や5月でもドカ雪が降ったことがあるのですよ!
いそいそとパンプスからムートンブーツに履き替えましたね…。

早く自転車が乗りたい今日この頃です。
私はママチャリですが…

今日は、
『別れるつもりがないのに別れようと言ってしまう心理』
について書いてみたいと思います。

例えば彼と喧嘩して、
始まりはほんの些細なすれ違いなのだけれど、
でもその時はどういうわけか
イライライラーーー!!って
まるで瞬間湯沸かし器のように気持ちが高ぶって、
「もういい!別れよう!!」
って言ってしまう。

そして彼から「わかった。」
と言われてハッと気づく。

あれ?私、とんでもないことを
言ってしまったのではないか!?
そして今、とんでもない事態になってないか?
体はガクブルで
血の気が引き大パニック!!

でも、ウソウソウソー!と
今更言葉を撤回することもできない。

だって彼が「わかった」って言うなんて
思ってなかったから…。

***

本当は彼から
こんな返事を期待してませんでしたか?

「そこまで思っていたなんて気づかなくてごめんね。」
「僕がもっと配慮すべきだったね。」
「僕が悪かった。」

そこであなたは安心できたと思います。
・私のことわかってくれた
・私のこと察してくれた
・私は愛されている

でも今後もまた些細な喧嘩から
「別れよう!」を繰り返し使い、
結局は別れてしまう…

こうやって心にもない
「別れよう」という言葉を使ってしまうのは
なぜなのでしょうか?

別れようと言いながら、
本当はこんなことを思っていませんでしたか?
・悲しかった
・寂しかった
・不安だった
・そばにいて欲しかった

そう、とてもシンプルですよね。

この本音を伝えられたら、
素敵だと思いませんか?
それを踏まえた上でどうするかを
2人で考えることだってできますよね。

ではなぜしないのでしょうか?

もしかしたら、
あなたの中で些細な喧嘩が始まったと同時に、
大きな恐怖も膨れ上がっていた可能性があります。

喧嘩になった時、こんな気持ちになっていませんでしたか?

・もう終わりだ
・私は捨てられる
・私は嫌われた
・今日で最後だ

そんな中、相手から「別れよう」
なんて言葉を言われてしまったら、
自分の心が狂ってしまうくらい傷ついてしまう。

だからこの辛い気持ちをわかってもらうには、
「別れよう!」と言うしかない!!

という想いと、

相手から言われるくらいなら、
自分から「別れよう!」と言った方がまだましだ!

という想いが交差していたのではないでしょうか?
すこしでも心の傷を減らすために。

『境界性パーソナリティ障害』著:岡田尊司 には
以下のようなことが書かれています。

——- (ここから引用) ——-
境界性パーソナリティ障害の人は、見捨てられることに対して、
強い不安を抱く。
この不安は親しくなった瞬間から始まり、親密さが増し、
頼るようになればなるほど、増すことになる。
友人であれ、恋人であれ、家族であれ、主治医やカウンセラーや
援助者であれ、自分にとって大切な存在になるほど、その不安が強まる。

(中略)

このタイプの人は、見捨てられることへの恐怖が強いため、
まだ裏切られても拒否されてもいないのに、先読みして、そう思い込み、
過剰な反応をすることは珍しくない。
それで相手が本当に背を向けてしまい、恐れていた通りになると、
やっぱり思った通りだ、と結論づけ、裏切られたと思い込む。
——- (引用ここまで) ——-

そうなのです。

「別れよう!」は『わたしのことわかって!』なのです。

そして本心ではない「別れよう!」を言ってしまったがために
結局別れてしまうことで、
「やっぱりね」という想いを強化している可能性があります。

たとえ、先ほどの例でいう彼が謝ってきたとしても、
彼にとっては、
いつまた「別れよう」と言われるかもしれないという
恐怖に怯えながら関係を続けることとなりますよね。

そしてだんだんと、
言葉を選び気遣う関係にストレスを感じるようになり、
結局別れを切り出され、あなたは「やっぱりね」

この「やっぱりね」の後に続く言葉は、
『私は見捨てられる存在だ』という思い込みが
あたなの底辺に刻み込まれているのではいないでしょうか?

あなたは昔、こんな経験をした感覚はありませんか?

・両親とのスキンシップがなかった

・両親に求めても受け止めてくれなかった

・「お母さん」「なぁに?」というような無条件のストロークが欠如していた

・感情を出しても安心させてもらえなかった

・できたときだけ褒めてくれた

・両親が多忙で一人で過ごす時間が多かった

・度重なる養育者の変更があった

・愛する対象がいなくなった(死別・離別)

・親の感情に振り回されていた

このような環境に身を置いていた場合、
私はいつか親に捨てられる、
捨てられたら私は生きていけないという
死の恐怖に怯えていた可能性があります。

愛情は儚いもの
愛情は続かない

だからいい子にして自分を抑え
見捨てられないように頑張ってきた。

その抑圧した想いが
近しい関係との間で投影が起こり、
「なんでわかってくれないの!」の想いが
「別れよう!」という言葉に
変換されてしまったのかもしれません。

あなたはほんの些細な喧嘩でも
『終わった』という感覚になってしまうくらい、
見捨てられることが怖くて仕方ない感覚はありませんか?

このままだと、たとえ次の出会いがあったとしても、
根底が「どうせ私は見捨てられる」なので、
そうならないように試す行動を繰り返しては、
不本意ながらも自ら別れを切り出し、
「やっぱりね」を強化していく人生になってしまうかもしれません。

やっぱりねと呟きながら、
ずっとひとりぼっち。

こんなの嫌ですよね。

見捨てられ不安は、幼い頃の強い分離不安や
愛情を失った体験に対する過剰反応ともいえます。

本当は親からたくさんの愛情が欲しかった。
ゆだねて安心させてほしかった。
でもそれは得られなかった。

その見捨てられた・裏切られたと感じたときに感じた
悲しみや絶望感をしっかり体感し、

『あなたは見捨てられる存在じゃない』
『自分を表現しても一人になったりしない』

という安心感を心理セラピーを通して
潜在意識の奥深くに入れていくことが
ここから抜け出す第一歩です。

そのあたたかさをあなた自身が育てていくことで、
少しずつ見捨てられる感覚が薄れ、
本音を言えるようになるのかもしれません。

よく考えたから、
喧嘩したらすべて終わりではないですよね。

たとえ、それで関係が終わってしまったとしても、
私は寂しかった、悲しかったという
自分の本音を伝えることができたら、
悔いはないと思います。

これは、夫婦や家族、友人関係などでも同じことが言えますね。

本音を伝えあい、関係を紡ぎ合う。
愛情は続くもの、そしてより強固になるもの。
そんな世界をあなたは体感できるかもしれません。

ではまた~!

◆ツイッター(フォロー大歓迎です!)
http://twitter.com/@079o1aJvKhSf2tb

◆【札幌】オープンセッション
2019年3月31日(日)10時~17時 担当:白鳥大介
今回のブログでも登場した白鳥大介さんが
札幌でオープンセッションを開催しますよー!
この機会に是非!!
https://www.reservestock.jp/events/325307

◆【大阪】2日間のグループセッション
3月16日(土)~17日(日)
心理の初心者の方も大歓迎です。
下矢印 下矢印 下矢印

◆【大阪】公認心理セラピストによるオープンセッション
2019年3月21日(木・祝) 開催!
もしかして私、嫌われてる?」から抜け出す心のお話会


いよいよ東京土日コース4月スタートします!

東京リトリーブサイコセラピー基礎コース


◆電話カウンセリング
モヤモヤの原因がわかるだけでも気持ちが落ち着きますよ。