やめたいのにやめられない 依存症の恐ろしさ

こんにちは!
心理セラピストの大咲けいこです。

寒い日が続きますねー。
北海道は先日-10℃以下になりました。
それくらいになると雪道を歩く音が、

もぎゅっもぎゅっ(←北国の皆さんはわかりますよね 笑)

と雪同士がこすれ合って軋む音に変わるのですよ。
それを聞くと、今日は冷えてるんだなーと思ったりします。

インフルエンザも猛威を振るっているので、体調管理にはお気をつけくださいね。

さて、今日のテーマは依存症についてです。

先日、こんな記事を見かけたのでご紹介しますね。
「生きづらい若者の逃げ道 《市販薬依存の恐ろしさ》」(毎日新聞)

誰でも簡単に購入できる市販薬をドラッグストアやインターネットで買い込み、
生き辛さを抱えた10代の若者達が乱用し依存症に陥ってしまうという内容でした。

市販薬のとある成分が脳に働きかけるので、
・つらい気持ちを和らげたい
・元気を出る
・気持ちが落ち着いてまったりする
・度胸や意欲が出る
・疲れが取れた気がする
・緊張感や不安もとれる
という本来とは違う目的で使われているそうです。

そして、金銭的な理由で急にやめると一気に気分が落ち込んだり、
乱用による肝機能障害など、さまざまな弊害も報告されています。

依存症とは、自分や周りに対して有害な状況になっているのにもかかわらず、
やめることができず一人ではどうにもできない状態の事を言います。

良く知られている依存症は以下の通りです。
・薬物依存
・アルコール依存
・買い物依存
・ギャンブル依存
・甘いもの依存
・恋愛依存
・ゲーム/ネット依存
・摂食障害(過食)
・窃盗癖
・ワーカホリック
…etc

苦しいしお金もかかるし、もうやめたい!って思っても、
気づいたらまた手を出している。
そんな自分に辟易しつつも、また手を出してしまう。
ここから抜け出すなんて出来ないと思っている方も多いのではないでしょうか?

依存症に至るメカニズムはたくさん紹介されておりますが、
大きな要因としては、その行為をすることで、
脳から幸せホルモンと言われるドーパミンが放出され、
一時的に「多幸感」「高揚感」「安心感」などの良い感覚が得られます。
そう、依存症の人はこの良い感覚がどうしても欲しくて、気づいたら手を出してしまうのです。

ではなぜ、その良い感覚を欲するようになったのでしょうか?

実はどの依存症にも共通点があります。
それは、その行為をする直前に必ず感じている感情・感覚があります。
言い換えると、その行為をすることで感じないようにしている感情・感覚です。
そう、依存症の行為はその感じたくない感情・感覚を、
良い感覚でごまかし続けるために行っているのです。

・様々なストレスから逃れたい
・親の期待にこたえ続けるのが辛い
・完璧じゃない自分を受け入れたくない
・何をやっても心の溝が埋まらない
・誰かがいないと寂しさのあまりどうにかなりそう
・人間関係がうまくいかない
・誰も助けてくれない孤独感
・家族と向き合いたくない
・どうせ私は独りぼっち
・誰にも頼れない、一人で生きていかなければいけない
…etc

もし、こういった感情を感じてしまったら、
自分が壊れてしまうような、自分が自分でいられなくなるような、
死ぬほど怖い恐怖が心の根っこに存在しているかもしれません。

では依存症とどう向き合えば良いのでしょうか?

私の師匠がギャンブル依存について心理コラムを書いているのでご紹介しますね。

—————-(以下引用)——————
芸能人の薬物中毒が話題になりますが、
(中略)そういう物質に頼らないといけないと強迫的に依存してしまうというのは、
もっと根本にある心理的な問題が潜んでいる可能性があります。
そこをきちんと見つめない限りは、ギャンブルそのものから遠ざかったところで、
お酒やたばこや薬物や買い物など別のものに依存先を変えるだけになってしまうのです。だからギャンブルをやめさせようと依存者からお金を取り上げたところでなんの解決にもならないというのはそういうことです。

そして、ここが大事です。
ギャンブルをしているとどんな感覚や感情を得られているのか?

あるいは、これも大事です。
ギャンブルにのめりこむことによってどんな感情を「感じないで済むのか?」
です。
—————-(引用終わり)——————

依存症を克服するには、然るべき専門医で適切な治療を受けることは大前提です。
ただ、根っこにあるこの恐怖が消えない限り、姿を変え、形を変え、
あなたの中から次々と問題として出てきてしまいます。
アルコール依存症の人が禁酒して克服できたとしても、
次は恋愛依存に陥るなんてケースも十分考えられるのです。
感じることを拒否し続けるための行為が、依存症ではないかと私は思うのです。
なので依存症は、その行為そのものをやめることが解決ではないのです。

そして依存症にまで至った背景には、
小さい頃の親子関係が関係している可能性があります。

・親の期待を背負い続けてきた
・どんなに頑張っても認めてもらえなかった
・お前はダメな人間だと馬鹿にされ続けた
・親に共感してもらったことがなかった
・親が自分に関心がなかった
・ネグレクト/性的/身体的/心理的虐待を受けていた
・親に愛情を求めたら拒否された

この時の小さいあなたは何を感じていたのでしょうか?
きっとその小さい体で、孤独感、絶望感、無価値感、空虚感など
最も感じたくない感情・感覚を感じ、
それが深い心の傷となってどんどん蓄積され、
それを感じないように、自分の心が壊れてしまわないように、
「多幸感」「高揚感」「安心感」でごまかすことを覚え、
依存症へと発展させてしまったのかもしれません。

依存症を乗り越えるにはまず、
依存症行為をすることでどんな感情・感覚を感じずにすんでいるのか、

そしてそれをするに至った小さい頃の心の傷、
本当は両親にこうして欲しかったという未完了の想いに
あなた自身が気づいてあげること
が、近道かもしれません。

依存症は今まであなたの心が壊れないよう守っていたものではありますが、
それに頼らなくても安心してお酒や恋愛を楽しめる日々が、
あなたが本当に解決したいと思うのであればやってきます。

そんな時は心理セラピーがお役に立てるかもしれません。

そして市販薬の大量摂取がやめられない10代の若い方々も、
リトリーブサイコセラピー協会では、
電話カウンセリング心理初心者さんのためのお茶会など、
どんな人でも参加しやすいサービスがあります。
最初は怖いかもしれませんが、
やめたいけどどうしていいかわからないその気持ちを、
一度お話してみてはいかがでしょうか?
あなたはひとりじゃありません。


それでは、また。

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